隣には、あなたが
ベーチェット病により19歳で失明した僕と誘導者の方々
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菱沼さんは「第53回NHK障害福祉賞(2018年)」に応募したエッセイで「優秀賞」を受賞。それを機に、弊社・代官山ブックスで本を出したいとご連絡をくださりました。本書は、優秀賞のエッセイは一部で、全体の8割は今回のために書き下ろしたものです。
そもそものご縁をいただいたのは、表紙の笑顔が素敵なバンゲリングベイ代表の新田明臣さんです。
そもそものご縁をいただいたのは、表紙の笑顔が素敵なバンゲリングベイ代表の新田明臣さんです。
弊社では『格闘家のセカンドキャリア論』を刊行いただくなど、いつもお世話になっております。さらに、新田さんとのご縁をいただいたパリなかやまさん、いつも本当にありがとうございます。
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本書は、タイトルの通り、19歳のときにベーチェット病で両目を失明した菱沼さんの自伝的エッセイと、失明後に街中で「大丈夫ですか?」と声をかけて誘導してくれた方々との心温まるエピソード集で構成されています。
原稿を読んで感動しました。まず両目の見えない菱沼さんご本人がパソコンの読み上げ機能で執筆されたこと。さらに、ポジティブなメッセージがたくさん詰まっている点です。
本文から一部を抜粋します。
「ぼくは今、ベーチェット病を患ったことを肯定的に思えています。ベーチェット病を患ってから今に至るまでに歩んで来た道のりをも肯定的に思えています」
こう言い切れる菱沼さんの強さ。そして、こう思えるきっかけになった出会いとして、新田さんが出てくるのですが、それはぜひ本書でお楽しみください。
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現在、世間ではコロナが猛威を振るい、ネガティブな空気が蔓延していますが、この本を編集しながら、足りないことや不満なことばかりに目を向けて怒り悲しむのではなく、在るもの、居てくれるものに感謝する菱沼さんの生き様に頭が下がりました。菱沼さんは、小さな幸せを集めていく達人です。
僕は本書が、ベーチェット病、ならびに視覚障害者の方の支援や理解促進に役立ってほしいと強く思っています。そのためにコラムも用意しているので、ぜひ読んでみてください。
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