ネットニュースで話題になった『笑いのカイブツ』を読んだ。
![17021917_1224839230898565_5078125904218092586_n](https://livedoor.blogimg.jp/daikanyamabooks/imgs/2/4/244a256e-s.jpg)
アマゾンより内容紹介参照
人間の価値は人間からはみ出した回数で決まる。僕が人間であることをはみ出したのは、それが初めてだった。僕が人間をはみ出した瞬間、笑いのカイブツが生まれた時―他を圧倒する質と量、そして“人間関係不得意”で知られる伝説のハガキ職人・ツチヤタカユキ、27歳、童貞、無職。その熱狂的な道行きが、いま紐解かれる。「ケータイ大喜利」でレジェンドの称号を獲得。「オールナイトニッポン」「伊集院光 深夜の馬鹿力」「バカサイ」「ファミ通」「週刊少年ジャンプ」など数々の雑誌やラジオで、圧倒的な採用回数を誇るようになるが―。伝説のハガキ職人による青春私小説。
率直な感想を書くと、「なんかスッキリしない・・・」である。
文章はうまいし、表現も豊か。本の世界にはグイグイ引き込まれていくのだが、、
・時系列がバラバラで描かれてること
・登場人物の名前がボヤかされていること
このせいでなんだか腹落ちしない。どちらも故意にそうしてるのだろうが。
明確にしない美学、みたいなものがきっとあるんだと思う。
本書を読むと、人間は複雑な生き物だ、ということが改めてわかる。
ツチヤさんは笑いのカイブツを体内に住ませることに成功?したほど、お笑いの才能がある人物。
それゆえに笑いに対する姿勢は超絶ストイックで、「面白い奴が神。人間関係は不要」と考えている。
このロジックは明快だ。僕も同じように考えているから共感する。
ただ、ツチヤさんの不思議なところは、お笑いの世界では人間関係を絶対につくろうとしないが、人間関係が求められるバイト(ホストクラブ、バー、コンビニなど)をして、日銭を稼ごうとするところだ。
本人が「人間関係不得意」というぐらいだから、なかなかバイトもうまくいかない。そこで「人間関係力」を少しでも使うのであれば、お笑いで使えばいいのに・・
と僕なんかは思ってしまうが、それはきっと浅はかというもの。
ツチヤさんにとって、お笑いは神の領域で、不純物を紛れ込ませてはいけない世界なのだ、きっと。
お笑いで人間関係をつくるのが成功への近道でも、人間関係に悩まされるバイトをするのが遠回りでも、これはツチヤさんの不文律に違いない。
ツチヤさんは「お笑いは人間関係、コネの世界」と書く。
本書は「人間関係力ゼロ、お笑い能力カイブツレベル」のツチヤさんのお笑い界における闘いの書だ。
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