ALS関連の記事を書いたことがきっかけで、毎日、ALSのことを考えている。
筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう、通称ALS)とは、
体を動かす運動ニューロン(神経系)が変性し、徐々に壊れてしまう疾患。
運動ニューロンの変性によって筋肉への命令が伝わらなくなり、結果、筋力の低下を引き起こす。
運動ニューロンのみが変性するため、意識や五感は正常のままで、知能の働きも低下することはない。
平均寿命2~5年。世界では400,000人、日本には9,200人超の患者がいる。
ALSの進行によって、手足の麻痺による運動障害、コミュニケーション障害、嚥下障害などの症状が起こり、
最終的には呼吸障害を起こすため、延命のための人工呼吸器の装着が必要となる。
極めて進行が速いが、現在、治癒のための有効な治療法は確立されていない。
http://end-als.com/#mission より 
簡単に言えば、少しずつ体が動かなくなり、死に至る難病だ。上記にあるように治療法は確立されていない。



その関係で、下記の本を読んだ。



藤田ヒロさんは、マッキャンエリクソンの広告プランニングディレクターであり、2010年30歳のときにALSと診断された人物。僕と同じ年齢の方だ。

診断後、少しずつ歩けなくなり、話せなくなり、自発呼吸ができなくなり、今では「目しか動かすことができない」という。それは下記You Tubeでハッキリと確認することができる。



動けない藤田さんが“静物デッサンのモデル”を務めた、この「I'm still...」という作品は、昨年、ACC CMフェスティバルでグランプリを受賞した。


藤田さんの著書を読み、「I'm still...」を見ると、本当に心が痛む。

著書の中で、一番僕の胸に突き刺さったのは次の文章だ。

この病気のなかには、
目の動きすら保障されていない人もいる。
それが自分であることが、僕の一番の恐怖だ。。

それは“TOTALLY LOCKED-IN STATE”
(完全に閉じ込められる)
と言われている。

なにも動かない。体、肺、顔、目・・・・・・なにも。
完全に一人、世と無関係。

でも頭のなかの僕は僕のまま。無限に考え続ける。
ガラスの棺おけ、自分の体の牢屋のなかで。

この状態になったら諦めるかも。
だから、タイムリミットはある。

どうかこれを乗り越えられる
勇気が僕のなかにあることを願う。

『99%ありがとう』より抜粋

ちなみに、ALSは誰でもなる可能性があるという。

僕にも、あなたにも、この状況が訪れる可能性がある、ということだ。


ALSは他人事ではない。

1日でも早く治療法が確立し、治療薬が生まれることを願う。




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